企業の経営課題の達成の繰り返しです。
課題を達成するごとに前に進み、課題を放置しておくとその場に立ち止まって前進できないといえます。
課題の達成の手法に目が行きがちですが、まずは現状を適切に把握することが必要です。
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問題・課題・手段
現状とありたい姿があり、それらのギャップが問題です。
そして、問題を解決するために取り組むことが課題です。
最後に、課題を達成するための具体的な手段を検討することになります。
問題は1つかもしれませんが、課題は複数ある可能性があります。
例えば、営業利益が2,000万円である会社が、5,000万円にしたいとします。
理想よりも営業利益の額が3,000万円少ないことが問題です。
営業利益を3,000万円ふやすためには以下の2つが考えられ、これらが課題となります。
- 売上高を向上する
- 費用を削減する
そして、これらのいずれか、あるいは両方を達成するための手段を検討します。
まずは現状から
繰り返しますが、現状とありたい姿のギャップが問題です。
ありたい姿は好きなように設定すればよいのですが、とはいえ適当に設定すればよいというものではありません。
来期の売上目標は今期の10倍のような、根拠のない目標はそもそも達成の手段がない可能性が高いです。
妥当性の高いありたい姿を設定するのは、現状を把握し、それらに基づいて設定します。
現状があいまいならありたい姿も妥当性が低くなります。
あいまいな現状と、妥当性の低いありたい姿とのギャップは適切ではありませんので、必然的に課題の設定もできません。
何においても現状から
売上を1億円上げるという課題を設定したら、次は具体的な手段を検討する……というのは早計です。
ここでも、現状を明確にする必要があります。
売れ筋の商品は把握されているかと思われますが、その他にも以下のような売上向上のヒントになる情報があります。
- 売上が多い顧客のセグメント・属性
- 売れている商品と同時購買されている商品
- セグメントごとの平均客単価や平均購買頻度
費用の削減をしようと思ったら、何にどれだけ費用がかかっているのか博する必要があります。
業務改善をするためには業務のフローや実際の作業、作業工数、実際に起こっているエラーといったことを把握する必要があります。
現状をより把握することで、妥当な手段の選定や実行時の確度が向上します。
最後に
売上の向上、業務効率化、品質の向上といったように企業は様々な課題を抱えています。
課題を達成するためには、どのような手段が妥当かを検討する前に現状を適切に把握することが必要です。
以上、参考になれば幸いです。