ソフト面の差別化

24時間のフィットネスジムが増えていると感じている方は多いのではないでしょうか。
健康寿命延伸という意識の向上に対して、365日24時間好きな時に好きなだけ使用でき、価格も手ごろということで、今後もまだまだ増加することが予想されます。

さて、24時間のフィットネスジムは、その名の通りどこに行っても365日、24時間使用できますし、料金や設備に関しても競合と大きな差をつけづらいためにコモディティ化しやすい業態だといえます。

24時間のフィットネスジムに限らず、ハードの面(仕組みや設備での付加価値)で差別化が難しい事業者は、ソフトの面(人的な付加価値)でなんらかの差別化を図る必要があります。

ソフトの面とは

24時間のフィットネスジムで説明をいたします。

前述したように、固定の月会費を払えば365日24時間の内、好きな時に好きなだけ利用できるという点は24時間のフィットネスジムにおいては全店舗共通です。
また、マシンに関しても基本的なものは揃える必要があるため、概ねどこも差がありません。
こういったことから、ハード(仕組み・設備)の点では差別化が難しく、比較優位性を得にくいといえます。

必然的にソフト面での差別化ということになります。
どういったものがソフト面に該当するかというと、例えばスタッフが提供するサービス(付加価値)が該当します。

ソフト面で価値も大きく以下の2種類に分けることができます。

  • 実行によりプラス要素となるもの
  • 実行されないとマイナス要素となるもの

それぞれを説明いたします。

実行によりプラス要素となるもの

スタッフによる、設備のみでは享受できない付加価値を得られることができれば、顧客はプラスの評価をします。

例えば、入会したての初心者に対するフォロー、目標別やステージ別の情報提供といった、顧客のニーズやウォンツを鑑みたサービスが考えられます。

模倣自体は可能かもしれませんが、顧客層に合わせて工夫する価値はあると考えられます。

実行されないとマイナス要素となるもの

挨拶を始めとした顧客対応、掃除、マナーの悪い顧客に対する注意や啓蒙といった、一般的にできていて当たり前のことが該当します。
いくらできていても顧客側はプラスイメージを持ちにくいですが、できていないことでマイナスイメージを持ちます。

競合ができていないことで相対的に評価される可能性は否定しませんが、繰り返しますが競合もできていると差別化要因や競争優位性にはなりません。

最後に

繰り返しになりますが、フィットネスジムに限らず、ハードの面での差別化が難しい事業を行っている場合、ソフトの面での付加価値向上を検討することをお勧めいたします。

仮に今は利益が出ていたとしても、外部環境の変化によって競争環境がどのように影響を受けるのかは分かりません。
むしろ、今が利益が出ているのであれば、今の内に次の手を考える必要があるかもしれません。

参考になれば幸いです。

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