用途によって使い分けるため、複数の金融機関に口座を開設している企業も多いでしょう。
条件によってはネット銀行という選択肢も考えられます。
では、どういった企業であれば、ネット銀行とい選択肢が有効なのでしょうか。
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ネット銀行とは
念のために説明いたします。
ネット銀行とは、従来の金融機関とは異なり、原則として店舗を持たず、インターネット上での取引を行う銀行です。
窓口がないため、あらゆる処理はネットバンキングで行うことになります。
銀行ですので、預金の預け入れと引き出し、振り込みや口座振替も可能です。
店舗がありませんので、預金を引き出す際には提携したATMを使用することになります。
ネット銀行の特徴
金融機関には様々な機能があります。
主な機能についてネット銀行の法人口座の特徴を説明いたします。
振込み
ネット銀行の最大のメリットが振込手数料が安さです。
通常の銀行だと、他行に3万円以上の振込をする際の手数料は600円や700円を超えることが一般的です。
しかし、ネット銀行であれば、一般的に250円前後です。
振込先が多い場合は、ネット銀行から振込むことでコストの削減になります。
融資
自社の担当者がいないため、相談がしづらいですし、金利も高いようです。
融資に関してはあえてネット銀行であるメリットはないでしょう。
余談ですが、日本政策金融公庫は振込先の口座としてネット銀行は対応していません(2021年4月現在)。
日本政策金融公庫から融資を受ける場合はネット銀行以外の金融機関の口座が必要です
ビジネスマッチング
店舗がなく、担当者もいないということは、ビジネスマッチングも期待できません。
ネットバンキング
通常の金融機関の場合、ネットバンキングを使用するためには月2,000円前後の費用がかかるのが一般的で、銀行によってはもっと高いところもあります(サービスを限定し、無料で使用できる銀行もいくつかあります)。
しかし、ネット銀行の場合、基本的に維持手数料はかかりません。
また、通常の金融機関の場合はネットバンキングの利用ができない時間帯がありますが、ネット銀行の場合は365日24時間利用できます。
ネットバンキングに関しては、さすがにネット銀行の方が使い勝手が良さそうです。
最後に
通常の銀行とネット銀行とを比較すると、店舗がないことによる各種コストの安さがメリットと言えます。
逆に言えば、店舗があることのメリットは享受できません。
したがって、ネット銀行だけというのはかえって不便になる可能性があります。
毎月の振込が多く、振込み手数料が馬鹿にならないと考えている企業であれば、振込み用にネット銀行を活用するといった選択肢も考え得るのではないでしょうか。