お礼や謝罪のメールのように、定型的な文章であれば、検索をしたら例文がいくつも見つかります。しかし、自分でゼロから文章を書かなくてはいけないことの方が多いはずです。 では、ビジネス上で使用される文章について自信はおありでしょうか。
やや古いデータですが、2022年に日本漢字能力検定協会がとったアンケートで、上司の85%が「部下の文章にストレスを感じる」という結果に関するプレスリリースをしています。
誰もが学生時代からそれなりに文章を書いてきたにも関わらず、なぜストレスを感じさせる文章を書いてしまうのでしょうか。
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アンケートの概要
日本漢字能力検定協会によるアンケートでは、上司に対して「部下の作成した文章にストレスを感じたことがありますか。」と尋ねた結果(n=420、単一解答)、以下のような結果だったとのことです。
- ある(33.3%)
- ややある(51.2%)
- あまりない(14.5%)
- ない(1%)
部下の文章でストレスを感じる原因のトップ5はそれぞれ以下の通りです(n=355、複数回答)。
1位 | 読み手が必要とする情報が欠けている・説明不足(65.1%) |
---|---|
2位 | 適切な語彙・表現を選んでいない(46.5%) |
3位 | 文に無駄が多く長い(38.9%) |
4位 | 筋道立っていない(38.6%) |
5位 | 手直しに時間と手間がかかる(37.5%) |
第5位の「手直しに時間と手間がかかる」は、文章を読んだ後の話なので置いておくとして、文章そのものを適切に書けていないことが伺えます。
文章の種類
学生時代に学ぶ文章も、書く文章もビジネス上で求められるような文章ではありません。
学ぶ文章としては物語や随筆、書く文章としては感想文といったものが多いと考えられます。
いずれもビジネスにおいて求められる文章とは真逆の性質をもった文章です。
例えば、ビジネスの現場でも利用されていて、相手に分かりやすく伝えるための文章構成としてPREP法があります。
結論(Point)⇒理由(Reason)⇒例(Example)⇒結論(Point)という構成で文章を作成するものです。
まず結論を明確にした上で、結論に至る理由、次いで例やデータを示すことで信頼性を高めて、最後に最も伝えるべき結論で締めます。
物語なら最初に結論を示すことは基本的にありません。
徐々に話が展開し、最後に結びが来る起承転結の構成になっているのがほとんどでしょう。
言い換えると最後まで読まないと結論が分からないということになります。
最初に結論を示すPREP法とは真逆です。
また、随筆は個人の感想です。
客観的な事実が求められるビジネス文章とは、性質が異なるものです。
ビジネスに必要な文章を学ぶ
現在、ストレスを感じる文章しか書けないのであれば、自然にビジネスに必要な文章が書けるようにはなりません。
文章そのものを書いてことがない人はいないので、ビジネスに必要な文章とはどういったものであるかを学べば書けるようになるはずです。
お勧めの書籍を紹介しますので、よろしければ活用ください。
とっつきやすさを優先するならまんが版をお勧めします。
要点は十分理解できます。
最後に
前出のアンケートによると、部下に文章のアドバイスをしている上司の61.9%が自身も文章力に不安を抱えているとのことです。
つまり、誰もがビジネス文章を書けていないと言えそうです。
上司も部下もなく、誰もがビジネス文章の書き方を学ぶのが良いと考えられます。
それが業務の効率化にもつながります。
以上、参考になれば幸いです。