愚痴はこぼさない、聞かない

企業の経営をしていたら顧客のこと、従業員のことをはじめとして、どうしても愚痴をこぼしたくなることもあるでしょう。

人間ですのでまったく愚痴をこぼすなというのは無理ですが、愚痴をこぼす回数が多いとデメリットが多くなります。

また、愚痴を言うだけではなく、他人の愚痴に触れる機会が多い場合もデメリットがあります。

愚痴をこぼすデメリット

愚痴をこばすデメリットについて、以下の点が挙げられます。

よりネガティブになる

人はポジティブな情報よりも、ネガティブな情報の方が注意を向けやすい性質があります。
愚痴を繰り返すことで、ネガティブな思考パターンが強化され、物事を悪い方向に考えがちになります。

例えば、愚痴をこぼしたくなるようなシチュエーションでは過去の望ましくなかった事象を思い出して余計にネガティブになってしまうようなことはないでしょうか。

これにより、ストレスや不安感が増し、心理的な健康に悪影響を与える可能性があります。

周囲との信頼関係の損失

人の愚痴を聞くのが好きな人はいないでしょう。
そのため、愚痴ばかりこぼすことで、周囲も心理的な負担を負うことになります。

また、周囲から「ネガティブな人」や「不満を言うだけの人」という印象を持たれやすくなり、その結果として周囲との信頼関係が損なわれかねません。

特にビジネスの場では、問題に対して前向きで解決志向の人が求められます。
したがって、愚痴をこぼしてばかりだと協力関係を築くことが難しくなり、結果として周囲との関係性の悪化を招く可能性があります。

時間とエネルギーの浪費

愚痴をこぼすことで、多少は気が晴れるかもしれませんが、愚痴の原因である問題の解決がなされなければ、愚痴自体は時間とエネルギーの浪費です。

無駄なことに時間をエネルギーを消費することは、より有益な活動に割り当てられる時間やエネルギーが減少することになります。

愚痴に触れるデメリット

自分が愚痴をこぼさなくても、愚痴ばかりこぼす人と関わることで、以下で挙げるようなデメリットを享受しなくていけないことがあります。

ネガティブな感情の伝染

感情は周囲に伝染します。
つまり、愚痴を頻繁に口にする人のネガティブな感情の影響を受ける可能性があるということです。

その結果、自分自身が負う必要のないストレスや心理的な負担を負う可能性があります。

ネガティブさが増幅する

特に、人はネガティブバイアスをもっています。
ネガティブバイアスとは、ポジティブな情報よりもネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすい性質のことです。

自分のネガティブな感情をもっていた場合、人の愚痴によってさらにネガティブな感情が増幅する可能性があります。

その結果、必要以上にストレスを感じる、問題解決のための行動を取るのが遅れるといったことにもなりかねません。

時間とエネルギーの浪費

愚痴をこぼすデメリットとしても述べましたが、愚痴は聞かされる方も時間とエネルギーの無駄です。

特に時間というリソースには限りがありますので、他人の愚痴を聞く時間とエネルギーを、もっと建設的なことに活用する方が良いことは言うまでもありません。

最後に

我々現代人が1日に受け取る情報量は、平安時代の人が受け取る情報の一生分、江戸時代の人が受け取る情報の1年分だそうです。

ただでさえ脳は膨大な情報の処理を強いられているのに、愚痴のように言っても聞いてもマイナスにしかならない無駄な情報からは極力距離を置きましょう。

以上、参考になれば幸いです。

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