
生成AIを業務に取り入れることはもはや必須です。
ですが、経営という視点で捉えた場合、生成AIで業務改善といったオペレーションレベルではなく、生成AIの普及が経営にどういった影響を及ぼすかという視点が必要です。
過去から現在にいたるまでの作業の歴史を振り返りつつ、今後はどうあるべきかを考えていきたいと思います。
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パソコン普及前後
パソコンが企業に普及する以前は、ホワイトカラーの作業は、電卓やソロバン、紙とペンを使って手作業で行われていました。
パソコンとビジネスソフトが普及し、表計算ソフトやワープロソフトを業務に使用するのは一般的になり、作業スピードは飛躍的に向上しました。
例えば、1万件分のレシートのデータがあったとします。
表計算ソフトであれば、一瞬で合計値、平均値、最頻値、中央値、標準偏差を計算できます。 グラフにするのも一瞬です。
これが、手作業だったらどれほどの時間がかかるでしょうか。
パソコンの普及前は、速く正確に作業を行うスキルや能力が求められていました。
しかし、パソコンやオフィスソフトが普及することで、ある程度のITスキルさえあれば、誰でも作業はできるようになりました。
その結果、作業の速さや正確さよりも、情報の整理、活用のためのスキルが求められるようになったといえるでしょう。
生成AI普及前後
生成AIは自動でできることが格段に増えます。
例えば、社内の何らかの規定を作るとしましょう。
ネットで調べつつ、考えつつ……といったやり方が従来のやり方です。
生成AIを使えば、生成AIにある程度作成させたうえで、最後は自社に合わせる形で調整することで、従来の方法よりも大幅に時間短縮できます。
生成AIによる自動化の進展は、パソコンの普及による変化と同じベクトル上にあるものです。
そのため、直接的に競争優位性の確立や付加価値向上にはつながりにくいといえます。
今後求められること
作業そのものを行うスキルがなくても、生成AIで作りたいものを作成することができます。
つまり、生成AIで代替可能な作業そのものの価値が極めて小さくなるということです。
事業内容によっては、提供する価値自体を失う可能性があるため、業務内容そのものを生成AI時代に合わせてアップデートする必要があります。
また、生成AIに代替される作業のスキルの価値は低下するため、以下のような能力・スキルを持った人材が求められるようになります。
- AIを活用できること(ツールとしての理解)
- 情報を適切に整理し、活用できること(データリテラシー)
- 生成された情報をどう活用するかを考えられること(戦略・意思決定)
つまり、オペレーションスキルよりも、目標達成のために「どの作業をAIに処理させるべきか」「AIの結果をどう活用すれば最適なのか」といった高度な判断や創造的な業務の重要性が向上します。
そのため、今後はコンセプチュアルスキルの重要性が一層高まります。
最後に
生成AIの普及は、ビジネスパーソンに求められる能力やスキルが、作業を適切に行うためのものから、設計や戦略といった、より上位の能力やスキルにシフトしていきます。
次代の変化に適応できるかどうかで、これからの企業の進む方向が大きく変わります。
そのためにも、生成AIの進化をポジティブに捉え、生成AIを上手く活用するためのリテラシーやスキルを身につけるところから始めていってはいかがでしょうか。
以上、参考になれば幸いです。