一般的に経営資源というとヒト(人的資源)、モノ(設備を始めとした物的資源)、金(資金)、情報(知財やノウハウといった無形資源)を指します。
規模の大きな企業の方が経営資源も豊富であり、経営資源に乏しい企業よりも多くの場面において有利となります。
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経営資源が豊富な企業のメリット
大量に仕入れができるため、仕入れ単価が低下します。
生産力もあるため、規模の小さな企業よりも、生産コストが下がります。
卸・販売において取り扱い規模が大ききなれば、有利にある点も多いでしょう。
また、規模が大きな企業の方がプロモーションに投入できる人員やコストも多くなります。
これらの他に非常に大きなメリットがあります。
それは、経営者様が経営に集中しやすいということです。
経営に集中する
経営者様の判断次第で会社の未来が大きく変わります。
それだけ経営者様の判断というのは企業にとって重要です。
本来であれば、経営者様は自身の仕事に集中したいところです。
しかし、規模が小さな企業になると経営者様も従業員の方と同じ業務を行わなくてはいけないこともありえます。
例えば、日本通運の社長は自分でトラックを運転することはないでしょうが、従業員数が10名ぐらいの運送会社なら社長もトラックを運転して荷物を運ぶことも珍しくはないでしょう。
仕事は片手間ではできるものではありませんので、経営者としての仕事も片手間ではできません。
しかし、経営者としての仕事に集中しづらいために、経営者として検討すべきことが後回しになり、選択や判断をすべきタイミングで適切な選択ができていないといった可能性は十分にありえます。
仮に改善を行ったとしても、本質的な経営課題へのアプローチではなく、自分の関与が少なくて済む現場レベルの改善で終わっているということが多くないでしょうか。
改善・改変のレイヤー
需要に供給が追い付いていない状況であれば、作れば売れた、仕入れれば売れたかもしれません。
その場合はいかに効率よく生産するか、いかに効率よく販売するかといったオペレーションの改善をすれば収益の向上につながります。
これは従業員の方だけでも可能な改善です。
しかし、現在のように商品・サービスが供給過多の場合では、生産現場の5Sやプロモーション手法といったオペレーションレベルの改善では効果は限定的です。
事業そのもののあり方を見直す必要であり、事業ドメインやビジネスのスキームは経営者様が考える必要があります。
他人の脳みそを使う
経営者様自身が考えなくてはいけないにも関わらず、規模が小さな企業は経営者としての仕事に避ける時間が制限されているという矛盾があります。
この矛盾を解消する方法は簡単で、他の人の手を借りれば済みます。
公的機関の相談窓口やコンサルタントなど、自社の状況や予算に合った相手を選ぶ必要はありますが、必要な時に都合よく他人の脳みそを使用することができます。
決算は税理士の先生に依頼して、名刺や会社案内の制作はグラフィックデザイナーに依頼しているはずです。
しかし、経営判断や経営課題の達成に関しては、全て自分で考えなくてはいけないということはありません。
実際に規模の大きな企業はコンサルタントを活用していて、客観的な視点による論理的・合理的な意見を取り入れることによって、自身の選択の確度や精度を向上させています。
それに対して、経営資源に制限のある規模の小さな企業ほど、コンサルタントや外部の専門家、公的機関といった外部のリソースを活用していないのではないでしょうか。
最後に
経営資源が豊富な規模が大きい企業ほど外部のリソースを活用して、経営資源に乏しく、経営者としての仕事に集中しづらい小さな企業ほど自身だけで考えようとしています。
むしろ、経営資源に制限のある企業ほど、外部のリソースを活用する重要性が高いはずです。
規模の小さい企業ほど、外部の資源を有効に活用し、企業の成長に繋げていただければと思います。
以上、参考なれば幸いです。