
「銀座」と聞くとどういったことをイメージされるでしょうか。
東京の銀座を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、銀座という地名はもともと銀貨を鋳造する施設のことです。
江戸時代には京都の伏見に始まり、駿府、大坂、江戸、長崎といったいくつかの場所に銀座がありました。
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貨幣の鋳造
江戸時代は各地の銀座で貨幣を鋳造していましたが、現在は日本国内で流通している貨幣は大阪にある造幣局で鋳造しています。
当然ながら江戸時代と今とでは貨幣の鋳造の仕方は異なります。
江戸時代は職人の方々の手作りですが、現在は機械で自動生産しています。
機械で自動生産した方が品質・生産量・生産コストのいずれも手作りよりも優れているからです。
現在は貨幣を機械で鋳造しているため手作りをしていたころの技術やノウハウどれだけ生かされているのか疑問です。
機械で生産をするには、機械で生産するための知識やノウハウが必要です。
今まで必要だったことと今後必要になること
技術や市場環境など、経営環境が今までと変わったら、今までの知識やノウハウ、能力といったことは役に立たなくなるものも出てきます。
同時に、新しい環境に必要な技術やノウハウ、能力が求められます。
PCがオフィスに普及する前は、電卓やソロバンと紙とペンを使って計算し、紙に手書きをしていたかもしれません。
しかし、現在はデータを計算するのは一瞬です。 必要応じてグラフ化することも誰でも簡単にすぐにできます。
例えば、5万桁あるデータから最頻値や中央値を知りたいとします。
ExcelならMODEやMEDIANを使えばすぐに分かりますが、手作業なら1日や2日では無理です。
このように、紙に書かれたものを、早く正確に計算する能力よりも、Excelをはじめとした業務に必要なPCソフトの操作に関する技術やノウハウ、能力が求められるようになりました。
ITに疎いではすまされない
電卓やソロバンで計算する時代に戻れないように、現代ではビジネスにおいてITは欠かせない要素となっています。
今後ますますITは進歩するため、ITへ対応できる能力は、企業の規模や種類を問わず、また経営者や従業員といった立場を問わず必要なものです。
ITと一言で言っても様々な領域があり、業種や企業内の立場が異なれば必要な知識や能力も異なります。
しかし、ITに疎いと避けていてはいけないことだけは間違いありません。
特にAIの進化は目覚ましいものがあります。
ホワイトカラーの業務への影響、AIによって不要になる職業が出るなど、少なくない影響があります。
例えば、定型の事務作業が多い職業はAIに代替される可能性が高いと言われています。
繰り返しますが、そういった現実に目を背けても意味がありません。
上手く対応することで、むしろ変化を自社の機会にすべきです。
どこまで対応すべきか
ITスキルを上げると言っても、データベースやサーバーの知識、プログラマー並みの知識は不要です。
AIも同様で、自分でアルゴリズムやハイパーパラメーターを設定して機械学習ができるようになるといった必要はありません。
普通に使用できれば良いだけです。
例えば、自動車を運転するにしても、メカニカルなことについてよく知らなくても運転することについては差支えがないでしょう。
知識があるに越したことはありませんが、ハイブリッドカーの仕組みが全く分からなくても、普通のレシプロエンジンとディーゼルエンジンの違いが分からなくても、運転するにあたっての支障はないはずです。
知識やスキルを上げたければ、必要に応じて取得すればよい話です。
最後に
産業革命で機械化されたように、自動車や飛行機のように内燃機関の乗り物が登場したように、インターネットが普及したように、AIは世の中を変え、多くのビジネスに大きな影響を与えます。
これは「~かもしれない」レベルではなく、確実に言えることです。
そのため、ITやAIを敬遠したところで意味がありません。
今後確実にITやAIに対するリテラシーがより求められますので、今の内からリテラシーを高めていきましょう。
以上、参考になれば幸いです。