生産リードタイムとは、主に製造業において生産開始(生産依頼の受託)から出荷までのトータルの時間を指します。
当然ですが、リードタイムは長いよりも短い方が良い状態ですが、リードタイムを短縮するにあたっては2つの側面で考える必要があると考えられるため、ご紹介いたします。
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製品1点あたりの生産リードタイムの短縮
生産リードタイムは単純に「製品1点当たりの生産時間×生産点数」の式で表すことができます。
そのため、製品1点当たりのリードタイムを縮めるというのは生産リードタイムの短縮において効果が大きく、重要であることは言うまでもありません。
余計な工程の排、多能工化、マニュアル化による作業担当者の教育といった様々な施策によって、製品1点当たりの生産時間の短縮を図るのが一般的でしょうか。
作業担当者も時々休憩は必要ですし、工作機械も性能の限界はありますので、際限なく生産時間を短縮することはできません。
歩留まりの改善
前述したものとは全く異なるアプローチも考えられます。
それは歩留まりの改善です。
100点生産する上で、2つは基準に満たない不良品が出てしまうとすると、100点出荷するためには単純に102点を生産する必要があります。
これが不良品を1つに抑えられるのであれば、100点出荷するのに必要な生産点数は101点ですので、製品1点分の生産時間の短縮になります。
生産ロット数が小さいと、リードタイム短縮の効果は薄いのですが、ロット数が大きくなるにつれて効果は大きくなります。
また、生産点数が少なくなるため、製造原価の削減にもつながります。
最後に
家のように1回の受注で1点しか作らない場合は別ですが、大抵は複数個で1ロットの受注となるはずです。
製品1つ当たりのリードタイムの短縮だけでなく、歩留まりの改善によるトータルの生産量の削減する余地がないか検討されてはいかがでしょうか。
以上、ご参考になれば幸いです。