中小企業基本法第2条において中小企業が定義されています。
その基準は資本金の額と常時使用する従業員の数となっているのですが、言い換えると中小企業は金や設備、従業員数が少ないということになります。
経営資源が乏しければ乏しい程、効率的に使用する必要があります。
しかし、実際のところは中小企業は集中すべきところに経営資源を集中できていません。
それが中小企業の成長を阻害する要因の一つになっていると考えられます。
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規模の大きな企業ほど内外の経営資源をうまく活用している
日本で一番大きな企業といえばトヨタ自動車です。
トヨタ自動車であれば、車のパーツの全てを自社で生産することもできるでしょう。
しかし、タイヤやプラグを始めとした多くの部品は他社製品ですし、部品も多くは外注しています。
それはなぜでしょうか。
自動車メーカーは完成した自動車を販売して初めて売上になります。
販売台数を増やすために、必要なものは購入または外注をすることで、組み立て、販売といった生産以外への作業に経営資源に割いています。
その結果、完成品の台数を増やしながら販売力の強化を実現しています。
中小企業ほど自社ですべて賄おうとする
トヨタ自動車に限らず、他の自動車メーカーを始めとした完成品メーカーは概ね同じ事業構造です。
他者の力を活用しつつ、自社の得意なところに経営資源を集中しています。
それに対して、規模の小さい中小企業ほど、外注をせずに内製化しようとしていないでしょうか。
自社の経営資源の限界が事業の限界です。
他者とコラボレーションすることで、自社は強みとなる部分に経営資源を集中させつつ、自社単独ではできなかったことができるようになります。
コストがかかるからといって内製化しようとすることで、社内のリソースを割かなくてはいけません。
また、自社内に十分なスキルやノウハウがなければ金銭的な支出は少ないかもしれませんが、肝心のアウトプットのクオリティは低いものになってしまいます。
例えば、支出を抑えるためにWebサイトを内製化した結果、デザインも情報の設計も、いかにも素人が作った信頼を失いようなWebサイトになってしまう……これでは、本来の目的が果たせません。
最後に
ただでさえ経営資源に乏しい中小企業であれば、自社の収益につながる部分に経営資源を集中させたいところです。
だからこそ外部の資源、つまり他者の力をうまく借りる必要があります。
それによって、自身の強みを強化しつつ、収益を上げていくことができるようになるのではないでしょうか。
以上、参考になれば幸いです。