経営者様の判断が会社の将来を決定します。 何らかの判断を行う際に確率や統計に基づいた判断も必要です。
とはいえ、確率や統計学、それにまつわる数学を新たに学ぶのは大変です。
そこで、少しでも確率に慣れるために問題を作成しましたので、よろしければ解いてみてください。
Table of Contents
宝くじ①
宝くじで高額当選が何本も出ている売り場と、そうでない売場があります。
高額当選を狙う場合はどちらの売り場で買うべきでしょうか。
(解答と解説は空白エリアをドラッグしてください)
どこで買っても当選確率は同じ。
全ての宝くじの当選確率は同じですので、どこで買おうが当選確率は同じです。 確率を上げるのであれば、購入枚数を増やすしかありません。
高額当選が多い売り場は、単に販売枚数が多いからです。
宝くじ②
以下の3つの番号があります。 一番当たりそうなものはどれでしょうか。 なお、組番号は全て同じとします。
- 123456
- 694856
- 777777
(解答と解説は空白エリアをドラッグしてください)
全て同じ確率です。
番号が続いていたり、揃っていたりすると当たらなさそうと思うかもしれません。
しかし、当たり番号を決める際には完全にランダムに決めてますので、意味がありそうな数字の並びであることと、当選の確立には関係がありません。
発生確率
コインを10回連続で投げ、結果を並べた以下のパターンの内、どれが一番起こりやすいでしょうか。 なお、コインの表と裏になる確率は全く同じ1/2ずつとします。
- 表・表・表・表・表・表・表・表・表・表
- 裏・裏・裏・裏・裏・裏・裏・裏・裏・裏
- 表・裏・表・裏・表・裏・表・裏・表・裏
- 表・表・表・表・表・裏・裏・裏・裏・裏
- 裏・裏・表・裏・表・表・表・裏・表・裏
(解答と解説は空白エリアをドラッグしてください)
全て同じ確率です。
例えば「表・表・表・表・表・表・表・表・表・表」だと、1回目に表が出る確率は1/2、2回目に表が出る確率は1/2、3回目に表が出る確率は1/2……10回目に表が出る確率は1/2となり、計算式は1/2の10乗となります。
「裏・裏・表・裏・表・表・表・裏・表・裏」では、1回目に裏が出る確率は1/2、2回目に裏が出る確率は1/2、3回目に表が出る確率は1/2……10回目に裏が出る確率は1/2となり、やはり計算式は1/2の10乗となります。
なお、コインを10回投げた際の表と裏のパターンは2の10乗で1024通りありますが、1024パターン全てにおいて1/2の10乗となりますので、全てのパターンの確率は同じです。
コインの裏表
2枚のコインがテーブルの上に置いてあります。
片方のコインは表でした。 もう片方も表である確率は?
(解答と解説は空白エリアをドラッグしてください)
直感で1/2と思われた方も多いかもしれませんが、正解は1/3です。
2枚のコインの裏表のパターンは「表・表」「表・裏」「裏・表」「裏・裏」の4つです。 1枚が表であることが分かっているので、「裏・裏」のパターンはありません。 「表・表」「表・裏」「裏・表」の内で両方が表なのは、3つのパターンの内で「表・表」だけ、つまり1/3です。
選び直すか否か
3つの箱があり、そのうちの1つが当たりです。
最初に選んだ箱以外の2つの内、1つは外れであることが分かりました。
ここで最初に選んだ箱からもう一つの箱に選び直しても良いと言われました。
最初に選んだ箱のままでいるのが得か、選び直すのが得か、あるいはどちらも変わらないでしょうか。
(解答と解説は空白エリアをドラッグしてください)
選び直した方が得です。
最初の3択で、選んだ箱をAとし、残りの2つをそれぞれB・Cとします。
Aが当たりである確率は、3つの内から1つを選ぶわけですから1/3です。
当たりがBだった場合、Cが外れであることが後から分かります。
この時に、Bを選び直すことで当たりになります。
当たりがCだった場合、Bが外れであることが後から分かります。
この時に、Cを選び直すことで当たりになります。
つまり、最初に外れを選んだ場合、選び直すことにより確実に当たりを選ぶことになります。
最初に当たりを引く確率は1/3ですが、外れを引く確率は2/3です。
2/3の確率で外れ引いた上で、選び直すことで当たりになる訳ですから、選び直した方が得だということになります。
最後に
解いてみて、いかがだったでしょうか。 最後の問題はモンティ・ホール問題と呼ばれているもので、直感で正しいと思える解答と論理的に正しい解答が異なる例として有名な問題です。
確率に興味を持たれた方は、これを機に改めて勉強されてはいかがでしょうか。
以上、参考になれば幸いです。