毎日同じ服を着る理由

アップルの創始者のスティーブ・ジョブズ氏は毎日同じ黒のタートルネック、ジーンズ、スニーカーだったのは有名な話です。
一張羅を毎日着まわしていたのではなく、同じ服を何着も持っていました。

これは、朝起きてからどの服を着るのかを考えないようにしていた、つまり意思決定する回数を減らすためなんだそうです。

意思決定の回数には上限がある

人は1日の内に何度も判断を行っていて、その数は35,000回とも言われています。

目が覚めたら、もう起きようか、もう少し寝ようかという判断。
朝食には何を食べようかという判断。
シャツはどれを着ようか、ネクタイはどれにしようか、スーツはどれにしようかといった判断をしています。
もちろん、業務においてはもっと高度な判断をしています。

1日の内に大小さまざまな判断をしているのに対し、意思決定には上限があることが脳の研究によって分かっています。
具体的に何回と示すまでには研究は至っていないようですし、人によって回数の上限も異なるでしょう。
いずれにしても、脳もエネルギーを消費する訳ですから、上限回数を超えると正常な判断が難しくなるようです。

決定回数を減らす

些末な意思決定を行うたびに脳の機能が低下し、肝心な場面で的確な意思決定ができなくなってしまう可能性があります。
無駄な意思決定を減らすことができれば、その分だけ力を使うべき時に備えることができます。

オペレーション作業の内、定型作業に関してはAIやRPA化、あるいは手順をマニュアル化することで、決定回数を減らすことができます。
しかし、経営者様の意思決定は定型化、マニュアル化できるものではありません。
毎日同じ服装にするかどうかはともかくとして、意図的に意思決定の回数を減らすよう努める必要があるでしょう。

特に経営者様の意思決定は、会社の未来を左右します。
それを考えると、コンサルタントをうまく活用し、意思決定を容易にするというのも一つの手段かもしれません。

最後に

今後ますます、AIやRPAは進化し、人間は機械にはできない創造性の高い業務を行うようになると言われています。
つまり、誰もがより高度な決定を行う必要性が高まるということです。
対策として、些末な決定を減らして価値のある業務に注力することが求められるのではないでしょうか。

よろしければ、話の種として使ってください。

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