経営をしている以上、大小何らかの問題は常に存在しています。
そういった企業の問題の解決において、目についた箇所を対策していく、いわゆるモグラたたきのような方法は妥当でない可能性があります。
いったい、それはなぜでしょうか。
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根本原因に対処できない
表面的な問題を次々と解決しても、その問題の根本原因に対処できていない可能性があります。
例えば、売上が減ってしまったという問題に対し、販売促進策を講じたとしても、売上減少の背後にある根本原因が取り除かれない限り、同じ問題が再発する可能性が高いです。
売上が減ったという事象にのみ注目するのではなく、売上減少という事象を引き起こした根本原因を突き止め、対応する必要があります。
長期的に損になる可能性
目先の短期的な問題ばかりに目が行くと、企業にとって長期的な視点に立った取り組みが後回しになる可能性があります。
例えば、利益を向上させるために設備や人材教育への投資を控えれば、損益計算書上では一時的に利益が増加するかもしれません。
しかし、長期的に見た際に、競合に対して相対的に劣後になってしまうと、将来的には収益が減少してしまうかもしれません。
全体不最適になる可能性
目についた問題だけを解決する場合、企業全体のバランスを欠くことになる可能性があります。
例えば、製造業で、穴あけ加工→曲げ加工→溶接加工をするとします。
曲げ加工だけ業務効率化をしても、溶接加工の前の仕掛品が増えるだけで、全体の生産数は変わりません。
むしろ、溶接加工前の仕掛品の置き場所に困るようになるだけです。
このように、一部の問題解決が別の箇所に対して負担をかける結果になることもあります。
問題解決は全体最適を考えないと、トータルで見て効果がいないこともあり得ます。
最後に
モグラたたきのように目の前の問題の対処ばかりしていても、以上のように根本解決につながらず、税大敵に見ても意味がないということになりかねません。
つまり、企業の限られた経営資源を無駄にしてしまいます。
問題という事象に対して、高い視座からの全体的な視点と、根本原因の特定が必要です。
以上、参考になれば幸いです。