日々の経営の中で、常に大小様々なことを考えているはずです。
良い結果を得るためには、思考の質を高める必要があります。
例え話ですが、おいしい料理を作ろうと思ったら何が必要ですか?
器具は同じでも料理の技術や材料が良い物だったら料理の品質があがるのではないでしょうか。
思考に置き換えると、思考のための技術(メソッド)の向上と思考するための材料の質を上げる必要があると言えるでしょう。
論理的思考、システム思考、水平思考、デザイン思考といった様々な手法や思考を補助するためのフレームワークがあります。
これらについては、多くの情報が書籍、あるいはインターネット上にあります。
それに対して、思考するための材料についてはあまり言及されませんので、本記事では材料について書いてみたいと思います。
では、思考するための材料とはなんでしょうか?
選択肢を生み出し(発散)、適切なものに絞り込む(収束)ための材料と言い換えることができますが、一つは知識、もう一つは経験だと考えられます。
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知識
知識を英語で言うと「knowledge」になりますが、他にもデータ、情報、知識、知見、分別や見識といった、外部から得た全てのことが含まれると考えて良いでしょう。
知識によっては、自然と得られるものもあれば、入手するために行動が必要なものもあります。
また、ニュース、経済紙、ビジネス誌といった媒体、書籍やインターネット、同業者同士のコミュニケーションといった様々な手段が考えられます。
経験と比較すると、知識は能動的に入手しやすいはずです。
つまり、知識を上手く入手することができる人とそうでない人がいたら、後者は不利になるということになります。
思考する必要に迫られてからの調査や情報収集は言うに及ばず、日ごろから事業のヒントになりそうな知識を積極的に入手することが求められます。
経験
経験によって得られた暗黙知は、感覚的なことや言語化できない部分を多分に含むため、知識として伝えることが容易ではありません。
また、知識と経験を比較すると、経験を得る機会を作る方が難しい傾向にあろうかと思われます。
したがって、経験と知識とを比較すると、経験から得たことの方が模倣困難性の高い独自性につながりやすいと言えるでしょう。
漫然と物事を行うのではなく、テーマを決めて新しい経験を得ようをいう意識で取り組むと、同じことをしても得られる経験の質・量ともに大きくなるのではないでしょうか。
注意点
適切な結論を導き出すには、知識と経験のバランスを取る必要があります。
知識に頼りすぎると、机上の空論になってしまう可能性があります。
逆に経験のみに基づいて思考をしてしまうと、思考の幅を狭めてしまう、あるいは条件に合わない結論を導き出してしまう可能性があります。
過去の事例と条件が異なっているのであれば、過去の経験がそのまま生かせるとは限りませんし、過去の経験は何ら未来を保証する訳ではないからです。
最後に
知識と経験が思考の質を高めるということを意識するだけでも、ものの見方が変わり、得られる知識と経験の量と質が変わってくるはずです。
以上、参考になれば幸いです。