士業はブログを書きましょう

士業の方でブログを書いている方も多くいらっしゃいますが、その理由は集客目的だと考えている方が多いのではないでしょうか。
しかし、士業がブログを書くメリットはそれだけではありません。

士業がブログを書くメリット

ブログを書いたところで、その手間に対して満足できるだけのリターン(問い合わせの数)を期待するのは難しいかもしれません。

ですが、士業がブログを書くことで以下のメリットがあります。

思考の整理

最も大きなメリットの一つは、頭の中にあるものを文章化する過程で思考の整理ができることです。
自身の経験、人から聞いた話、本で読んだことなど頭の中にあるものごとを、書く行為というアウトプット、それを読むというインプットを繰り返すことになるからです。

一度自分の中で整理をすると、何かの折に話しやすくなります。
例えば、セミナーをする際に過去のブログ記事から必要な情報をピックアップすることで、全てを一から考える必要はなくなります。

差別化・ブランディング

差別化・ブランディング目的でブログを書かれている方も多いかもしれません。

名刺交換の場で興味を持っていただけると、Webサイトへのアクセスも期待できます。
その際に、自身の専門領域に関するブログ記事を配信していることで、差別化やブランディングをしやすくなります。

ただし、自身の事業ドメインが差別化されていることが前提です。
自身の事業ドメインがあいまいな状態だと、ブログ全体の方向性も定まりません。

出版の機会を得る

ブログの内容によって出版者の目に留まれば、出版の機会も得る可能性が高まります。

書く手間と売上を鑑みると、出版自体が割に合うかどうかは分かりません。
しかし、本自体が営業ツールになり、ブランディングにもつながります。

なお、出版社の方の声として、普段から文章を書いていない人に書籍の執筆を依頼しても、なかなか書けないとのことです。
そのため、ブログを書いている士業に声をかけやすいのだそうです。

続けるためのネタ探し

面倒になった、忙しいといったように、ブログを続けられない理由は色々あるかと思われますが、ネタが尽きるということが大きな理由の一つでしょう。
定期的な記事の投稿を継続するために、記事のネタになるものをご紹介します。

業務上で見聞きしたこと・感じたこと

日々の業務、取り組みの中で得た経験や知見を発信することは、独自性やブランディングにつながります。
毎日の業務で特に何も得ることがないというのであれば、仕事に対する姿勢の問題ですので、ブログ以前の問題かと思われます。

事例

事例に基づいての紹介は、ただの説明だけよりも情報が読み手に取っても伝わりやすくなります。
ただし、事例の取り上げ方によっては、特定の会社名や個人名は伏せる、内容如何によっては許可を取るといった必要があります。

法改正・施策

法律が改正されます、新しい施策が行われますという紹介だけでは、あまり価値がありません。
他にも同様の情報を提供している人がいること、何よりも単なる2次情報の提供でしかありません。

法改正によって何が変わって、誰がどのような影響を受けるのか、対応として何が必要かといった、「どうすれば良いか」も併せて解説すると価値のある情報といえるでしょう。

施策に関しても同様で、少なくともどういった企業(人)にとって有用であるかという情報は提供したいところです。

読んだ本の紹介

士業であれば、常にインプットのために本を読んでいると思います。
自身のブランディング、ターゲットに役立つ情報に関する本であれば、本の内容とどういった人に有用な本であるかを紹介すればブログの記事になります。

記事を書く際の留意点

留意点として、取り上げるテーマや記事の切り口に独自性が必要だということです。

独自の切り口で情報を発信できるのは、それだけ経験や知見があるからです。
同じ資格を持った人が日本国中に何万人もいる訳ですから、経験も独自の知見もないのであれば、そもそも買い手から選ばれません。

また、同じ業種であればだれでも話せるような内容でしたら、出版やセミナー登壇を依頼する側としては、声をかける動機に欠けます。

最後に

ブログを書き続ける手間の割に、集客につながらないからブログなんてやらないという方も多いでしょう。
事実、その通りだと思われます。

ですから、検索のヒット数を上げる、つまり競合よりも優位になって競争を勝ち抜くというのではなく、自分自身の価値をより伝えることで競争そのものを避けるというのが士業のブログの目指すところだと言えます。

以上、参考になれば幸いです。

経営に関するご相談、お問い合わせなど、お気軽にご連絡ください。

CONTACT