コロナ禍やロシアによるウクライナへの侵攻、円安といった理由で諸々のコストが増加して、看過できない影響が出ている企業様も多いと考えられます。
価格が上がったものがある一方で、他のコストを可能な限りカットすることで利益の維持を図ることを検討されている企業様は多いのではないでしょうか。
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どういったコストが発生しているか
コストは大きく分けて売上に応じて変わる変動費と売上に関わらず発生する固定費に分けられます。
製造業であれば、材料費が発生しますし、小売業や卸売業は仕入が発生します。
これらは売上が増えるほど必要ですから変動費に分類されます。
サービス業の場合は純粋に役務のみの提供であれば変動費は発生しません。
家賃や減価償却費にように常に決まった金額のコストは固定費です。
サービス業でいえば変動費はゼロで、固定費しかコストがないということも一般的です。
変動費が大きく、固定費が少ない企業がコストを見直すとしたら、変動費を見直す方がコストカットしやすくなります。
逆に、変動費が小さく固定費が大きい企業であれば、固定費を見直す方がコストカットしやすいのが一般的です。
自社の状況を把握するには、決算書を確認いただく必要があります。
どれぐらいコストカットの余地があるか
売上高が1億円で営業利益が500万円(売上高営業利益率5%)であれば、優秀な状態と言えます。
コストを見ると、1億円の売上を上げるために9,500万円のコストが発生しているということになる訳ですが、9,500万円のコストが発生していて、見直すことができる余地が数万円ということは考えにくいでしょう。
しかし、企業によって規模や業種業態などが異なりますので、どの程度のコストカットの余地があるのかは異なります。
基本的に売上規模が大きい程、余計なコストが発生している可能性は高くなることは間違いがないでしょう。
特に売上高のみを経営の指標にしている企業様は、売上以外の数値に対して注意を払っておらず、コストに無頓着になっている可能性が否めません。
もちろん、普段からコストカット意識が浸透していて、無駄なコストは無視できるレベルということもありえます。
そういった企業様の場合は、効果の薄いコストカットではなく、収益を上げることにリソースを集中して投入することができます。
最後に
能動的に行わなければ、コストカットはできません。
どういったコストがどれだけかかっているのか決算書から見出し、業務の中で意識して取り組んでいただければと思います。
決算書の読み方が分からないのでしたら、顧問税理士や中小企業診断士にご相談ください。
以上、参考になれば幸いです。