企業にとって経営理念は非常に大事なものです。
従業員も含めた社内の全員が目指すべき場所であり、共通の価値観であり、また行動の指針となるものでもあります。
先行き不透明な時代こそ、経営理念の重要性が高まっていると考えられます。
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経営の指針として
経営理念は、なぜ自社が存在しているのかという点、そして自社の目指すべきところ、大切にしている考え方をステークホルダーや見込み客に示す役割があります。
事業をやる限り、多くのステークホルダーがいますし、未来の顧客候補である見込み客も存在します。
ステークホルダーに自社のことを理解していただくことは、事業において重要なことです。
よく分からない相手と理解している相手、どちらと取引したいでしょうか。
よく分からない会社と理解している会社、どちらで働きたいと思うでしょうか。
経営を行う上での指針、企業としての軸が明確になることで、社内外への訴求力が増します。
その結果、共感する顧客への訴求力の向上、理念に共感する従業員の確保、言い換えると自社に合った従業員を確保できる可能性が向上します。
行動の指針として
組織を構成するメンバーのそれぞれがバラバラの方向を向いているよりも、同じ方向を向いている方が前進するスピードが速いことは言うまでもないでしょう。
経営理念を社内で共有していることで、全員が同じ方向を向きやすくなります。
また、従業員の方々に理念が浸透することで、従業員の方々が取る行動も理念に沿ったものになります。
言行一致することで、企業としてのブランディングにもつながります。
どういった理念にすべきか
経営に正解はないように、理念にも正解はないと考えられます。
結局何を言っているのかよく分からないのであれば、理念として浸透もしないでしょう。
例えば、「真の幸福の追求」なんてのは、実際によく使われそうな文言です。
では、真の幸福とは何でしょうか。
普通の幸福と真の幸福はどう違うのでしょうか。
理念ですので、ある程度抽象的なものになるのは仕方がありません。
しかし、なんとなく聞こえの良いきれいな言葉を並べただけの理念は、仏造って魂入れずのポエムになりかねません。
最後に
理念とは抽象度が高いものであるため、社内への浸透に時間がかかりますし、それ故に具体的な成果が出るまでの即効性は低いでしょう。
しかし、企業の経営において理念がなければ、あるいは浸透していなければ、高い視座から判断し、行動することができません。
特に、先が見えずらい状況においては、目指すべき場所が示されていることの重要性が高まるはずです。
以上、参考になれば幸いです。