事業を付加価値の視点で捉えると、付加価値を創る、付加価値を伝える、付加価値を提供するという3つの行為を行い、付加価値を提供した対価を受け取る行為と言えます。
今回は「付加価値を創る」にフォーカスを当てて、事業者が作り出す付加価値にはどういったものが考えられるかについて取り上げます。
Table of Contents
付加価値の種類
市場には自社と買い手、そしてほとんどの場合は競合が存在しています。
商品にしても、あるいはサービスにしても、どういった付加価値をどれだけ提供するのかを自社が決める、あるいは顧客が決める、またはすでにだいたい決まっているかの3つに大きく分類されると考えられます。
自社が仕様を決めるケース
どういった付加価値を提供できるのか、自社が決定できる裁量が大きいケースです。
商品だったらスペックや機能、サービスでは提供する役務の内容を自身がイニシアチブを取って決定しやすいため、販売価格も相応に見合ったものに設定しやすくなります。
高い付加価値を提供することで、高い対価を払う動機のある買い手に対して付加価値を提供することで高い収益を得ることができます。
圧倒的なシェアを持つ業界トップの企業であれば実現可能です。
そうでなければ特定のターゲットに特化した付加価値が求められ、提供する商品・サービスがありふれたものでは実現は難しくなります。
顧客が仕様を決めるケース
顧客の設定した仕様に応じてものを作る、役務を提供する場合、必然的に自社が決定できる裁量は小さくなります。
必然的に価格に関しても、顧客側がイニシアチブを取りがちのため、自社が仕様を決めるよりも利益は小さくなります。
利益を上げるためには、いかに低コストで提供できるのかが求められます。
例えば、受注生産型の事業や、公共工事が該当します。
だいたい仕様が決まっているケース
全てではないかもしれませんが、自社が多少が仕様を決めることができる、あるいは顧客の要望も聞くことができるものの、概ね仕様が決まっている、手順が決まっているケースです。
相場があるため、相場と大きく外れた価格設定がしづらいため、どうしても競合と同じような仕様、価格帯になるケースが多いでしょう。
これも、利益を上げるためには、いかに低コストで提供できるのかが求められます。
世間一般的に流通している商品・サービス該当します。
例えば、自動販売機で販売されている飲料は概ねどの商品も、量が同じであれば同じような価格で販売されています。
最後に
3つのパターンの内、売上高や利益額が最も高いのは自社が仕様を決めるケースです。
もし、自社の事業が顧客が仕様を決めるケース、だいたい使用が決まっているケースで、売上や利益を上げることが難しいのであれば、新たに自社が仕様を決める商品・サービスの投入を検討されるというのは一つの手段ではないでしょうか。
以上、参考になれば幸いです。